森の学校⑧ 親子で里山遊びと真竹そうめんセット作り
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2016年7月30日(土)、森の学校第8回「親子で里山遊びと真竹そうめんセット作り」が秋田県森林学習交流館・プラザクリプトンを会場に開催された。親子35名が参加。30度を超える猛暑の中、プラザクリプトン周辺の里山探検やロケットラワン飛ばし大会、真竹をノコギリで切って冷やしソウメンを食べる器づくりを行ったほか、午後から森のクラフト教室が行われた。
- 内容/里山探検、ロケットラワン飛ばし大会、真竹で器づくり、森のクラフト
- 主催/秋田県森林学習交流館・プラザクリプトン
- 協賛/(一社)秋田県森と水の協会 協力/秋田県森林インストラクター会
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プラザクリプトン周辺の里山探検 |
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森林のスペシャリスト「森林インストラクター」の方々から、樹木の名前やその名の由来、私たちの暮らしにどのように利用されているか、花の特徴、実を食べる動物、昆虫などについて学んだ。 |
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- アジサイ・・・装飾花が手まりのように集まったものは改良された園芸品種。咲くにつれて色が変わる。土が変わると色も変わる。花が美しく長く咲くのでよく植えられている。葉っぱは毒があるので食べないこと。
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- ノリウツギ・・・木の皮がネバネバするので「のり」。ウツギは、木の中に空気の穴があるので「空木(ウツギ)」。のりは、1万円札の和紙をつくる材料に使われている。アジサイの仲間で、白い花はアジサイ類に似るが、花の柄が長く高いのが特徴。
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- ブナ・・・ブナの実は、クマやリス、ネズミにとってとても大事な食べ物。人が食べても美味しい。昨年はブナの実が豊作で、今冬はクマの子どもがたくさん産まれた。しかし、今年はブナの実が不作だから、危険な親子グマが食べ物を求めて里周辺に出没する可能性が高いので注意。新聞報道によれば、連日、クマがトウモロコシや果樹、養蜂箱を食い荒らすなどの被害が掲載されている。
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- トチの実・・・縄文時代から食用として利用されている。秋に熟すとデンプン質が豊富で、それをすりつぶしてアクを抜き「トチモチ」などの材料として利用されている。また5月~6月、直立した円錐状の穂に白い花が咲き、良質なハチミツがたくさんとれる。
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- ヤマモミジ ・・・葉っぱが秋になると黄色から赤に変わるので紅葉がとても美しい。
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- ユズリハ・・・冬になっても葉が落ちない。春になって新しい葉が出ると古い葉は落ちる。親が成長した子にあとを譲るのにたとえて、めでたい木とされ、古くから正月の飾りに使われている。
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- アセビ・・・毒があるので、馬や牛が食べるとお酒に酔ったようにフラフラする。だから漢字名は「馬酔木」。花を密につけた花序が垂れ下がり美しいことから、庭木や盆栽に好まれる。
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- ハクウンボク・・・春に白い花がたくさん咲き、白い雲みたいに見えるので「白雲木」と名づけられた。果実は球形で9月に熟す。庭木、公園木として、特に寺院などに植栽されている。
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- コナラ・・・ドングリがなる木。ドングリは、森の動物たちの大切な食べ物。雑木林を代表する樹木で、昔はマキや炭に使われた。今でもシイタケ栽培の原木などに利用されている。葉は縁に大きなノコギリ歯がある。
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- モミジバフウ(アロメリカフウ) ・・・原産はアメリカで、アメリカフウとも呼ばれている。葉が大きなモミジの形をしている。小さなクリのイガの形の実がたくさんついている。その実はクラフトに良く利用されている。葉は秋に赤くなり、紅葉はみごとである。
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▲ホオジロの幼鳥 |
▲ムクドリの大群 |
- 里山探検中に見掛けた野鳥・・・巣立ったばかりのホオジロの幼鳥を見掛けた。1ヶ月ほど前、ホオジロが巣つくりしていたので、恐らくクリプトンの森で産まれた幼鳥であろう。また、繁殖期が終わったムクドリの大群がクリプトンの森にやってきた。ちょっとうるさいくらい鳴き叫んでいた。
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▲セミの抜け殻 |
▲アブラゼミ |
- クリプトンの森では、夏になるとセミの抜け殻をたくさん見つけることができる。羽化したセミは、ヒヨドリの大好物・・・それを狙って、ヒヨドリたちが盛んに森の中を飛び回る姿をよく見掛ける。
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ロケットラワン飛ばし大会 |
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- ロケットラワンとは・・・ラワンは、東南アジア産のラワン材の原木として有名ですが、その果実には2~5枚の翼があり、回転しながら落ちてくる。それをヒントに作られたのがロケットラワン。屋外で輪ゴムやパチンコなどを使い、ロケットのように高く打ち上げると、クルクルまわりながら落ちてくる。
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- ロケットラワンのつくり方・・・一円玉くらいのオモリの両側に両面テープを貼る。一枚の羽根の付け根にオモリをつける。もう一枚は、半分ずらしてつける。本物のタネのように、羽根の上から3分の1くらいをなめらかに曲げると完成。 ゴムを使ったパチンコ方式でロケットのように高く飛ばして遊ぶ。
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- ロケットラワンを飛ばして遊ぶ参加者・・・蒸し暑い中だったが、子どもたちはできるだけ高く飛ばし、クルクル回転しながら落下するラワンに夢中。中には、ロケットラワンを飛ばす天才的な少年もいた。
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真竹そうめんセット作り |
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- 真竹をノコギリで両サイドの節を残して切る・・・真竹は、モウソウチクに比べて肉厚が薄く、加工しやすい。親や指導者に両端を抑えてもらいながら、ノコギリで焦らずゆっくり・・・押す時ではなく、引く時に切る。
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- ノコギリで切った真竹を指導者が割る・・・竹を割る専用のナタを使い、真っ二つに綺麗に割ってもらうと器が完成。
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▲そうめんの器 |
▲コップ |
- 真竹で切ったところは鋭いので紙やすりなどで丸くする。乱暴に扱うと、角でケガをするので注意!
- 節の黒い汚れの部分を水とかたいブラシなどできれいに落とす。
- そうめんを食べる前は、必ず除菌洗剤で洗った後、洗剤をよく洗い流す。
- 水やツユが漏れるので、下におしぼりなどを敷く。長い時間、入れたままにしないこと。
- そうめん入れは、回転するのでおしぼりの両端を丸めて固定する。
- 使い終わったら、水やお湯でブラシ等を使って洗うこと。洗剤に漬け込むと、染みこむので✖。
- 竹コップの中に漏れないコップを入れてお花などを飾ることができる。
- 今年の夏しか使えない。割れたり、カビが生えたりするので、外で植木鉢などに利用してください。
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森のクラフト教室 |
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午後からプラザクリプトン自慢の豊富な森の素材を使って、カブトムシやネズミ、アカゲラ・フクロウなどの野鳥、クマ、森の妖精など、子どもたちの自由な発想を生かした森のクラフト教室が行われた。 |
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参加者の作品 |
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▲完成した作品を手に記念撮影する親子。満足そうに微笑む男の子の笑顔が素晴らしい。 |
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- 独創的な作品「ハリネズミ」・・・見本のネズミに小枝を差し込んで独創的なハリネズミに仕上げている。森は、こうした十人十色の感性が次から次へと出てくるところがオ・モ・シ・ロ・イ。
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