樹木シリーズ47-1 バイカウツギ
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- 初夏、白い梅花のように咲き乱れるバイカウツギ(梅花空木、ユキノシタ科)
初夏、甘く優しい香りの清楚な花が、白いシダレ梅のように咲き乱れる。一般的に花の命は短いと言われるが、バイカウツギの花の見頃は半月以上もつ続く。だから、園芸用にも人気がある。本州の岩手県から四国・九州に分布している。樹形は、枝分かれして成長するためにブッシュ状になる。
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- 名前の由来・・・花が梅の花に感じが似ていて、茎が中空のために、「梅花空木」と書く。中国名は「山梅花」。別名サツマウツギと呼ばれているが、鹿児島県では分布が確認されていないという。
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- 花・・・枝先に花弁は4個、白い清楚な花を5~9個開く。
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- 雄しべ、雌しべ・・・雄しべは約20個、中心の雌しべの花柱は先が4裂する。
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- 梅の花・・・円みのある花びらは4枚で、梅の花を思わせ、よく平開する。清楚で品のある花をたくさん咲かせることから人気が高い。
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- 香水・・・花には芳香があり、香水の材料として使われている。古くから芳香を楽しむ木として品種改良は、あまり進まなかったらしい。
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- 花の芳香と目立つ花の群れに誘われて、多くの昆虫たちがやってくる。
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- 葉・・・葉は細身で、3~6脈が目立つ。対生し、卵形または広卵形で、先は鋭く尖る。縁にはまばらに突起状の鋸歯がある。表面は濃緑色、裏面は淡白緑色で、葉脈上に毛が多い。
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- 樹皮・・・縦に剥がれ、灰褐色。名前はウツギだが、幹は中空ではなく白い髄が詰まっている。
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- 1851年にヨーロッパに紹介され、品種改良に用いられている。この仲間にはセイヨウバイカウツギと呼ばれている。
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- 用途・・・花が美しいので庭木として観賞用に栽培されるほか、生け花の花材、香水や香料、茶の原料にもされている。
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参 考 文 献 |
- 「山渓カラー名鑑 日本の樹木」(山と渓谷社)
- 「葉っぱで見分け 五感で楽しむ 樹木図鑑」(ナツメ社)
- 「里山の花木ハンドブック」(多田多恵子、NHK出版)
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