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樹木シリーズ237 ミネズオウ

  • ミネズオウ(ツツジ科)
     北海道と中部以北の高山帯の岩礫地や岩壁に生える常緑低木。花は小さいが花つきが良く、岩の上を覆った緑の葉をバックに、5角形の星形の花を上を向いてびっしりと咲くので、お花畑でもよく目立つ。花の色は、本州のものはほとんど白に近いが、北海道は赤に近い。風当たりの強い場所に生える。
  • 名前の由来・・・高山に生え、葉の形がスオウ(イチイのこと)に似ていることから。 
  • 県内の生育場所・・・八幡平、秋田駒ケ岳、鳥海山、栗駒山など 
  • 花期・・・6~7月 
  • 高さ5~10cm。茎は地を這い、多数分岐しマット状に地面を覆う。 
  • ・・・対生し、質が厚く革質で、縁が裏側に少しまくれ光沢がある。 
  • ・・・赤みを帯びた白色で枝先に3~5個つく。花冠は鐘形。花の紅色が濃いものはベニバナミネズオウといい、葉の先が黄色のものをツマキミネズオウという。 
  • 雄しべは5個で花糸は無毛、中心に雌しべが1個。 
  • 上右写真:果実は蒴果となる(写真出典:ウィキメディア・コモンズ) 
  • 参考:花が小さいチシマツガザクラ(ツツジ科)
     ミネズオウが生えているような湿り気のある岩場に生え、花の径は約6~7mmと小さく、花茎も3~4cmと短い。ツボミの時は赤いが、開くと花は白く、赤い模様が入っている。地を這うように広がった茎には長さ3mmほどの細かい葉がびっしりとついている。北海道、八甲田山横岳、早池峰山の高山帯に生える常緑小低木。
参 考 文 献
  • 「山渓カラー名鑑 日本の樹木」(山と渓谷社)
  • 「山渓カラー名鑑 日本の高山植物」(山と渓谷社)
  • 「秋田の山野草300選」(秋田花の会)
  • 「フラワートレッキング秋田駒ケ岳」(日野東ほか、無明舎出版)
  • 「山渓フィールドブック7 高山植物」(木原浩、山と渓谷社)