樹木シリーズ199 コヨウラクツツジ
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- 壺形の小さな花が垂れ下がって咲くコヨウラクツツジ(小瓔珞躑躅、ツツジ科)
山地から亜高山帯の林縁に生育する落葉低木。少しゆがんだ壺形の小さな花を、枝先に3~5個垂れ下がって咲く。葉は枝先に集まって輪生状につく。イワナが棲息する谷沿いや秋田駒ヶ岳などの登山でよく見掛ける。
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- 名前の由来・・・小さなヨウラクツツジのことで、「小瓔珞躑躅」と書く。ちなみに「瓔珞」とは、仏教における装飾用具で、花の形が似ているとしてつけられた名前である。
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- 花・・・葉の出る前または同時に黄緑色から赤紫色の花を枝先に数個開く。花冠はゆがんだ壺形で先は5裂し、両面に微毛がある。
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- 地味な花・・・ツツジ科の中では最も地味な花をつける樹木の一つで、花は5mmほどと小さい。よく見ると、リンゴのミニサイズのようにも見える。初めて見た時は、花ではなく果実だと思うほど花らしくない花である。
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- 葉・・・葉は枝先に集まって輪生状になる。葉は、倒披針形または長楕円形で先が尖る。縁は全縁で毛がある。
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- この小さな花にも、受粉に適したサイズのハチ類がやってくる。
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参 考 文 献 |
- 「山渓カラー名鑑 日本の樹木」(山と渓谷社)
- 「秋田の山野草300選」(秋田花の会)
- 「フラワートレッキング 秋田駒ケ岳」(日野東ほか、無明舎出版)
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