樹木シリーズ189 ロウバイ
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- 真冬に咲く黄色い花・ロウバイ(蠟梅、ロウバイ科)
中国原産で、日本には江戸時代初期に渡来し、観賞用によく植えられている。冬から早春にかけて、葉が出る前に黄色い花がたくさん咲くのでよく目立つ。香りも良く、正月の飾りとしても使われる。花の中心が黄色いものから赤紫色まで、様々な品種がある。果実は、一見ミノムシと見間違うようなオモシロイ形をしている。
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- 名前の由来・・・梅の花に似た花びらが蠟細工のように半透明で、色も蜜蠟に似ていることから、「蠟梅」と書く。花が旧暦12月に咲くことから、12月の別名「臘月(ろうげつ)」にちなんで、「臘梅」とも書く。
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- 葉・・・基部側と葉先側の両方が尖る紡錘形で、表面がざらつく特徴がある。縁は全縁で、質はやや薄い。
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- 花・・・半透明な花弁のようなものが、らせん状についている。花の中心は赤紫色だが、ソシンロウバイという品種は花の中心まで黄色い。
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- 色彩が乏しい冬から早春、裸の枝に黄色い花をつけ芳香を放つ。満開になると黄色い花が良く目立つ。散った花を拾っても、独特の香りがある。
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- 雄しべは5~6個。雌しべは、壺形の花托の中に多数ある。
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- 偽果・・・花の後、花托が大きくなって虫の繭のような偽果になる。その実は、ミノムシそっくり。中に紫褐色で長楕円形のそう果が5~20個ある。
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- 冬季、ロウバイのツボミはよく野鳥についばまれる。(写真:ロウバイとメジロ)
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参 考 文 献 |
- 「山渓カラー名鑑 日本の樹木」(山と渓谷社)
- 「葉っぱで見分け 五感で楽しむ 樹木図鑑」(ナツメ社)
- 「樹木図鑑」(鈴木庸夫、日本文芸社)
- 「講談社ネイチャー図鑑 樹木」(菱山忠三郎、講談社)
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