樹木シリーズ138 ヒョウタンボク(キンギンボク)
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- 赤い果実がヒョウタン形になるヒョウタンボク(瓢箪木、スイカズラ科)
北海道から本州、四国の山地に生える落葉低木。液果は、2個がヒョウタン形になるのが名前の由来。赤く熟すと美しいが、猛毒なので注意。 花が白色と黄色に変わり、白色と黄色の花が同時に見られることから別名キンギンボク(金銀木)とも呼ばれている。観賞用としてもよく植えられ、盆栽としても親しまれている。
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- 名前の由来・・・赤く熟す液果が2個くっついて並び、ヒョウタン(瓢箪)のように見えることから、「瓢箪木」と書く。
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- 別名キンギンボク・・・花色が初め白く、やがて黄色に変化し、白色と黄色の花が同時に見られることから、金銀に見立てて、キンギンボク(金銀木)とも呼ばれている。
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- 葉・・・長楕円形で鈍頭、基部は丸い。縁は全縁で両面に軟毛がある。
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- 花・・・花冠が深く5裂し、裂片は細長い。最初は白く、やがて黄色に変わる。
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- 花粉団子・・・コマルハナバチの後の脚に花粉団子がついている。ミツバチやマルハナバチの仲間は、体中に花粉がつくと、蜜を少しだけ吐き戻して、脚で体をぬぐって、後脚の平らな所に花粉を集めて団子をつくる習性がある。
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- 虫媒花・・・昆虫に受粉を依存する花を「虫媒花」という。花の蜜を吸うハナバチの仲間は、全身花粉まみれになっている。虫による受粉の効果は高く、多くの赤い実をつける。
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- 液果・・・直径約8mmの球形で、2個がくっついてヒョウタン形になり、6~7月に紅色に熟す。
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- 液果は猛毒・・・昔からドクブツとかヨメコロシなどの別名がある。赤く熟すといかにも美味しそうに見えるが、食べてはいけないので注意!
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- 利用・・・花も実もきれいで枝もよく茂るので、庭木や生け垣に植えられる。アメリカでは、観賞用に導入されたものが野生化し、侵略的外来種になっている。
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- 盆栽・・・緑の葉にヒョウタン形の赤い実が映え美しいことから、盆栽としても親しまれている。
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参 考 文 献 |
- 「山渓カラー名鑑 日本の樹木」(山と渓谷社)
- 「樹木図鑑」(鈴木庸夫、日本文芸社)
- 「樹木 見分けのポイント図鑑」(講談社)
- 「里山の花木ハンドブック」(多田多恵子、NHK出版)
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