樹木シリーズ136 アカモノ、シラタマノキ
INDEX アカモノ、シラタマノキ |
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- 白い花と赤い実が目立つアカモノ(赤物、ツツジ科)
山地帯から高山帯の日当たりの良い草地や岩礫地などに生える常緑の小低木で、別名イワハゼともいう。登山道の脇に群生していることが多い。よく目立つ白色の花を下向きに開く。花冠は、鐘形で先は5裂し、やや紅色を帯びる。果実は球形で赤く熟し、酸味があって生食できる。花や実がない時は、シラタマノキとよく似ている。
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- 名前の由来・・・赤く熟した実のアカモモ(赤桃)が訛って、「赤物」と書く。また岩場に生え、葉の形がハゼの葉に似ていることから、別名「イワハゼ」という。
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- 樹形・・・茎の下部は地を這って根を出し、上部はよく枝分かれする。若枝には、赤褐色の長い開出毛が密生する。
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- 葉・・・互生し、広卵形で先は尖り、基部は丸い。革質で光沢があり、縁には鋸歯がある。
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- 花・・・枝の上部の葉腋から数個の花柄を直立し、その先に1個ずつ白色の花を下向きに開く。花冠は釣鐘形で、先は5裂し、やや紅色を帯びる。
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- 雄しべは10個。ガクは5裂し、ガク片は卵形で微毛がある。花柄と鱗片状の苞には赤褐色の毛がある。
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- 果実・・・直径6mmほどの球形で赤く熟し、食べられる。
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シラタマノキ |
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- 白い球形の実が美しいシラタマノキ(白玉の木、ツツジ科)
高山の岩石地などに群生する常緑の小低木。花より白い実の方が目立つ。実は、大形で白く熟し、サロメチールに似た香りがする。熟した実は食べられる。葉は、革質で表面に葉脈が目立つ。壺形の花は小さく地味で目立たない。登山道の脇などでよく見かける。
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- 利用・・・一粒摘み採り口に入れると、ほのかな甘味とスーッとした清涼感が口に広がる。利用は生食より果実酒。焼酎に漬け込み、3ヶ月後に実を出して熟成させる。
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- 名前の由来・・・白い球形の実をつける木の意味で、白玉の木と書く。アカモノに対して別名シロモノともいう。
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参 考 文 献 |
- 「山渓カラー名鑑 日本の樹木」(山と渓谷社)
- 「フラワートレッキング 秋田駒ヶ岳」(日野東・葛西英明、無明舎出版)
- 「秋田の山野草Ⅱ300選」(秋田花の会)
- 「山渓フィールドブックス 高山植物」(木原浩、山と渓谷社)
- 「見つけたその場でわかる山菜ガイド」(今井國勝ほか、永岡書店)
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