野鳥シリーズ30 キセキレイ、セグロセキレイ・・・INDEX キセキレイ、セグロセキレイ、ハクセキレイ |
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![]() 渓流釣りでよく出会う黄色いセキレイ類。川の上流部にキセキレイ、中流部にセグロセキレイ、下流部にハクセキレイとおおまかに棲み分けている。ただし、白神山地の日本海側に直接注ぐ小河川では、標高100m未満の下流部でも見ることができる。要は、イワナが生息しているような清流の水辺がよく似合う鳥である。留鳥や漂鳥として九州以北に分布。 |
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![]() 胸から体下面、腰は黄色で、脇は白い。白い眉斑、黄褐色の足が特徴。オスの喉は黒く、メスは白いが、稀に黒みのある個体もいる。 |
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![]() 飛びながら「チチッ チチッ」「チチン チチン」とさえずる。目立つところにとまって「チチチチ」「ツイツイツイツイ」などと澄んだ声でさえずる。 |
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![]() 渓流に沿って波状に飛んだり、渓流の石の上で尾を上下に振ったりしながら水辺を活発に歩き、主に水生昆虫や昆虫類、クモを捕食する。空中に飛び上がって虫やクモをフライングキャッチすることも多い。石垣、崖の凹みに営巣するが、人家の屋根の隙間なども利用する。産卵期4~8月、卵数4~6個、抱卵日数・巣立ち日数とも約13日。繁殖期にはツガイで縄張りを持つが、非繁殖期には単独で縄張りをもつ個体が多い。 |
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▲キセキレイが急上昇した先に小さな虫が・・・フライングキャッチで昆虫を捕食する |
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▲巣立ちヒナにエサを与える給餌 ヒナは、親鳥からエサをもらうと、すぐ脱糞する。親鳥は、その糞を近くの水たまりや渓流の流れに捨てに行く習性がある。綺麗好きで実にマメな鳥である。1日の給餌回数は、巣立ち間際になると雛4羽で200回以上にものぼるという。ヒナに与える餌の大部分はカゲロウ類、トビケラ類などの水生昆虫の成虫・亜成虫。天敵はチョウゲンボウで、カッコウが託卵することがある。 |
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▲若いキセキレイ |
セグロキセキレイ |
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![]() 「セグロ」のとおり背が黒いセキレイ類。日本固有種は、10数種類知られているが、北海道から九州まで全てに分布している種は、セグロセキレイただ1種。鳥には国境がないのが一般的だが、年間を通して日本を離れないセグロセキレイは、日本人よりも日本的な鳥と言われている。 |
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![]() 夏冬、雌雄同色で、背は常に黒く、黒い顔に白い眉斑がある。 ![]() |
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![]() 平地から山地の河川、湖沼、市街地の公園の池などの水辺に棲息。どちらかといえば砂礫地のある河原を好む。歩きながら昆虫類を捕食したり、ジャンプして昆虫類を捕らえる。建物の隙間などに営巣し、冬期は数十羽単位でヨシ原などをねぐらにする。産卵期は3~7月。非繁殖期もツガイで縄張りを形成するが、繁殖期の相手とは異なる場合が多いという。 |
ハクセキレイ |
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![]() 澄んだ声で鳴き、地上をトコトコ歩きながら採食する姿をよく見かける。日本でも個体数が多く、主に北日本で繁殖し、本州中部以南で越冬する。現在、繁殖域が南下し、西日本でも繁殖が確認されている。縄張り性が強く、道路反射鏡や車のドアミラーなどの鏡に映る自らの姿を威嚇、攻撃したりする。(2016年4月2日撮影、クリプトンの森) |
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![]() 主に海岸や川の下流域に棲息し、水辺を活発に歩きながら昆虫などを捕食する。街中でも、地上を歩きながら採食している姿をよくみかける。垂直に飛びあがって、空中の昆虫をフライングキャッチするのも得意らしい。繁殖域が南下するにつれて、市街地や人家付近でも見られるようになった。都市に棲むハクセキレイは、日没が近くなると駅前のビルなどに続々集まり、集団でねぐらをとる。都市の照明やネオンなど、周囲が明るい環境を好む。産卵期は5~7月。 |
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▲2016年8月25日撮影、クリプトンの森 |
参 考 文 献 |
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